事業承継、M&A(2)
そもそも、「事業承継」「M&A」とは、どのようなことを言うのでしょうか?
以前は、「M&A」は、株式譲渡、会社分割、合併など組織再編の方法を指し、「事業承継」は、高齢の社長が行っている会社や事業を、誰かに引き継ぐことを指していたように思います。
しかし、現在は、事業や会社を、親族に承継することを「事業承継」と言い、第三者に承継することを「M&A」と言ったり、大きくない案件を「事業承継」と言うことが多くなってきたように思います。
それでは、「会社」と「事業」の違いは何でしょうか?
「会社」は、株式会社、有限会社、合同会社といったものです。
「事業」とは、旅館業、小売業といったものです。例えば、一つの株式会社が、教育事業と、介護事業の二つを行っている場合などがあります。
「事業」を引き継ぐ方法としては、「事業譲渡」や「会社分割」がよく使われます。
A社から、ある事業を切り出して、その事業をB社が受け入れるというものです。B社はA社に対して、事業の対価を払います。
「会社」そのものを引き継ぐ方法としては、「株式譲渡」がよく使われます。
A社の株主であるXさんが、Yさんに対して、A社の株式全部を売却するというものです。この場合、株式だけがXさんからYさんに移動するので、A社自体は何ら変わらないことになります。
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